押し目買いや戻り売りのタイミングは、確かに難しい部分があります。
過去のチャートでの分析は順調かもしれませんが、リアルタイムの市場での取引は予想よりも難しく感じることが多い。
FX取引は「買うか売るか」「価格が上昇するか下降するか」とシンプルに思えますが、実際にはその背後には複雑な要因が潜んでいます。
エントリーのタイミングを探るのが難しいと感じている方、もしかして最初から独自の判断で取引を試みていますか?
そのような取引スタイルを「裁量取引」と呼びます。これは取引のすべてを自分の判断で行う方法です。
初めての取引者には、取引の指標として「システムトレード」を利用して、取引のタイミングを掴む練習が推奨されます。
この記事では、初心者にも理解しやすいように、良いエントリータイミングについて詳しく説明しています。市場の動きの方向性を把握する基本を学び、インジケーターを活用して実践的に練習してみましょう!
FX取引のタイミングを掴むための初心者向けの3つのステップ
1.高値と安値の重要性を理解する
FXの初心者がまず取り組むべき方法は、トレンドを追う「トレンドフォロー」です。トレンドフォローの戦略は、価格の上昇中に買い、下降中に売りを入れるものです。この方法の利点は、価格動きに合わせて取引するため、誤った方向に取引するリスクが低くなることです。しかし、実際のタイミングを掴むのは容易ではありません。そこで、相場の波の中で最高点と最低点を特定する能力を培うことが重要です。チャートを観察する際、ジグザグのパターンを想像すると、高値や安値を見つけやすくなります。MT4の「ZigZag」インジケーターを利用することで、この波動を簡単に可視化できます。トレンドは、常に新しい高値や安値を作りながら進行するので、これらの点に注目することが必要です。
2.過去のチャートを使って価格動きを掴む
価格の動きの基本を理解したら、過去のチャートを参照して練習しましょう。デイトレーダーとして取引を行う場合、4時間足のチャートを基本とするのが良いでしょう。この時間軸のチャートは安定しているため、初心者にも取り組みやすいです。チャートの動きから大きなトレンドを識別することを目的として、微細な動きには一旦目を向けないようにしましょう。
3.インジケーターの活用
トレンドの特定が難しく感じる場合、移動平均線を参考にすると役立ちます。特に初心者は、短期・中期・長期の3つの移動平均線を用いて分析すると良いでしょう。3つの移動平均線が右上がりに並んでいる時は上昇トレンド、逆に右下がりの場合は下降トレンドを示唆しています。移動平均線を効果的に利用することで、トレンドの方向性をより容易に判断できるようになります。後は、取引の適切なタイミングを掴むスキルを磨くのみです。
FX初心者は、始めはインジケーターを利用して取引のタイミングを探ることが有効です。ただし、インジケーターだけで勝利が約束されるわけではないことを忘れずに。インジケーターのシグナルは取引スキルを磨く足がかりとして活用し、徐々に自身の感覚で取引ができるよう目指してください。以下で紹介するインジケーターは全世界のトレーダーに支持されているものですので、ぜひ試してみてください。
・RSI (相対力指数)
RSIは市場の過熱状態を示すオシレータとして知られています。基本的には逆張りのサインとして使われますが、トレンドに沿った取引のシグナルとしても応用可能です。例えば、4時間足のトレンドを利用しつつ、1時間足のRSIでエントリータイミングを見極める方法があります。4時間足のRSIだけでは反応が遅くなる場合もあるため、1時間足のRSIのサインを参考にすることが鍵です。
・MACD (移動平均収束拡散法)
MACDはエントリーシグナルが明瞭で、RSIよりも直感的に利用できます。MACDとシグナルのクロスポイントがエントリーのキーポイントとなります。取引を始める前に、まず移動平均線で市場のトレンドを確認し、そのトレンド方向に合わせてMACDのシグナルを参考にしてください。
・ストキャスティクス
ストキャスティクスは、RSIとは異なり、2つのライン「%D」と「%K」からなるオシレータです。これらのラインのクロスが主なシグナルとなります。特に、上昇トレンドや下降トレンド中の過熱時に発生するシグナルがエントリータイミングのヒントとなります。ストキャスティクスは市場の動きに即座に反応するので、4時間足でも効果的に使用できます。
各インジケーターの特性や反応の仕方を理解し、市場の状況や自身の取引スタイルに合わせて効果的に活用してください。
利確のタイミング:逆サインをシグナルとして活用
取引でのエントリーはもちろん大切ですが、それを超える難しさを持つのが利確のタイミング。しかし、インジケーターを適切に活用すれば、そのタイミングも明確に捉えることが可能です。「買い」のポジションを持っている場合、逆の「売り」サインが現れた時点で利確するのは一例です。
大切なのは、利益を最大化しようと欲張りすぎないこと。最適なタイミングを逃すことなく、利益を確定させることに焦点を当てるべきです。
・RSI(相対力指数)
エントリーに1時間足のRSIを使用する場合、利確には4時間足のRSIを基準とします。買いの場合、70%を超える買われ過ぎのサインが現れたら利確。逆に、売りの場合は30%未満の売られ過ぎのサインで利確します。エントリーと利確の時間足の違いを意識することが重要です。
・MACD(移動平均収束拡散法)
MACDを利用した取引では、エントリーとは逆のサインが現れた際に利確を実行。すなわち、買いポジションを持っている場合は売りのサイン、売りポジションの場合は買いのサインで利確を行います。
・ストキャスティクス
ストキャスティクスは、RSIやMACDよりも早めのタイミングで利確のシグナルを出すことが多いです。買いポジションの場合、80%以上の買われ過ぎの状態で、逆に売りポジションの場合は20%以下の売られ過ぎのサインで利確します。
インジケーターの活用により、利確の難易度を下げ、タイミングを明確にすることができます。取引に迷った際は、これらの指標を参考に検討してみると良いでしょう。
損切りの安全策:逆指値注文を活用しよう
インジケーターを使ったエントリーや利確の方法を説明しましたが、損切りの際は、タイミングよりも「逆指値注文」を利用する方がリスクの拡大を防ぐ助けとなります。
具体的な損切りの幅が不明確な場合、最近の最高値や最低値の1/3の範囲を基準にして、損切りラインを設定すると参考になります。
例として、売りポジションを持つ場合、直前の最低値までのpips数を3分の1にして損切りを設定することが推奨されます。
この1/3のルールを適用する理由は、トレンドに従って取引を行い、損失は最小限に、利益は最大化するというトレンドフォローの戦略を追求するためです。利益に対して損失を1/3以下に抑えることができれば、勝率が30%であっても破産のリスクが低くなります。バルサラの破産確率のデータによれば、利益の1/3を損失として設定した場合の破産確率は22.0%で、これに対して1/2の場合は69.6%となり、大きな違いがあります。
常に取引で損失を重ねている方は、この1/3のルールを採用して、リスク管理の方法を再検討してみると良いでしょう。
FXの取引タイミング:インジケーターを上手く活用しよう
FX取引でのタイミングの掴み方には、特に初心者にとって、以下の3つの要点がキーとなります。
・価格の動きのパターンを読む
・トレンドの方向性を正確に認識する
・インジケーターの示すサインを参考にする
インジケーターは確かに取引の大きな助けとなるツールですが、それだけに頼り切るとFXでの成功は難しいのが実情です。
継続的な練習を通じて、インジケーターを使わない状況でも安定した取引ができるスキルを身につけることを目指しましょう!